vx2000/vx2100 SERVICE MANUAL S/S SHIRT 映像記録媒体形式オリジナルポケットティッシュ付き

Sony DCR-VX2000（以下、VX2000）は、2000年代初頭においてスケートビデオ撮影のスタンダードとして確立されたビデオカメラである。その優れたCCDセンサー、高品質な映像出力、耐久性により、スケートボードシーンにおける記録媒体としての役割を果たした。そんなVX2000の技術資料であるサービスマニュアルをTシャツのデザイン要素として転用し、アパレルという形式を用いた映像機材のアーカイブ手法で形とした。
スケートボードカルチャーにおいて、ビデオカメラは単なる撮影機材ではなく、シーンの継承、ローカルコミュニティの形成、映像表現の発展に貢献する重要なメディアである。特にVX2000は、4:3の画角、適度なコントラスト、光学12倍ズームといった特性により、2000年代を象徴するスケートビデオのビジュアルアイデンティティを形成した。現在ではデジタル技術の進化により、4Kや60fpsといった新たなフォーマットが主流となる中で、VX2000の映像美は「ローファイな美学」として再評価されつつある。
本プロダクトでは、VX2000のサービスマニュアルの一部をグラフィック要素として採用し、Tシャツのデザインに転用することで、映像機材の持つ工学的な価値とストリートカルチャーの視覚的要素を融合させた。デザインの中心には、VX2000の内部構造図や主要スペックが配置され、これをシルクスクリーン技法によってプリントすることで、アナログメディア特有の質感を付加している。
本Tシャツは、映像技術のアーカイブという視点からも興味深い意義を持つ。デジタル技術が主流となった現在、VX2000のような機材は次第に現場での使用頻度が減少しているが、その影響力はスケートビデオの文化に深く根付いている。Tシャツという媒体を通じて機材の技術的側面を可視化することで、従来の文書資料とは異なる形でのアーカイブを可能にし、さらにはスケートカルチャーの文脈においてVX2000の存在を再認識させる機能を果たす。
スケートビデオカルチャーと映像機材の関係性をアパレルという形式で提示することにより、ストリートとエンジニアリングの交差点における新たなアーカイブ手法を提案するものとなった。本プロダクトは、単なるアパレルアイテムではなく、スケートボード映像史の一部を体現する「記録装置」としての役割を持つ。

参考文献
• Sony Corporation. (2000). DCR-VX2000 Service Manual. Sony Technical Documentation.

●サイズ---着丈/身幅/袖丈/肩幅
L----79/55/22.5/54
XL---83/60/23/61.5
2XL--88/63/24/63
●素材：100% Cotton　6.0oz
AS---99% Cotton. 1% Polyester
AH---90% Cotton. 10% Polyester
●ネックリブはシングルステッチ
袖口.裾はダブルステッチ仕様
●原産国：メキシコ、ハイチ、ニカラグア など